薬機法 ( 薬事法 )におけるアロマオイルの取り扱いとは?アロマテラピーのリスクを解説

アロマは独特の良い香りで人々の生活に癒しを与えてくれるものです。しかし、アロマを販売するにあたり、薬機法という法律の存在を忘れてはいけません。

元々薬機法は医薬品や化粧品などを対象とした法律です。しかし、アロマに対する効能効果の表現方法によっては、薬機法に違反してしまう可能性があります。

そこで本記事では薬機法におけるアロマの取り扱いや、アロマの効果効能範囲について詳しく解説していきます。アロマを扱う仕事に携わっている方の参考になれば幸いです。

薬機法( 薬事法 )におけるアロマオイルの取り扱い

薬機法におけるアロマ(精油類)は、法的に雑貨という扱いになり、医薬品・医薬部外品・化粧品には含まれません。

そのため、アロマを医薬品・医薬部外品・化粧品としての効果効能をうたって販売したり、誤解させるような広告・表示で販売することは禁止されています。

また、医薬品、医薬部外品、化粧品の製造業の許可を受けていない方が、事業として医薬品・医薬部外品・化粧品を製造・販売することも禁止です。

化粧品にはアロマを使用したトリートメントやボディケア商品なども含まれます。

アロマオイルで薬機法(薬事法)違反をするとどうなるのか

アロマの販売で薬機法違反が発覚すると、行政指導または刑事罰を科せられる場合があります。

行政指導では違反状態の改善のために報告書の提出を求められる可能性が高いです。そしてよくある誤った認識として、「刑事罰は行政指導がきてから科せられる」といった考えが挙げられます。

しかし、上記のような決まりは実際には存在せず、行政指導されていない状態でも急に警察が来て刑事罰を科せられることも十分に考えられるため注意が必要です。

また、刑事罰を受けた場合は、2年以下の懲役もしくは200万円以下の罰金、またはこの両方が科せられます。

ただし、2021年8月からは改正薬機法が施行され、違反行為を行っていた期間中における商品売上額の4.5%が罰金の額と定められることになりました。(売上額が5,000万円以下の場合はなし)

アロマオイルの分類について

そもそもアロマオイルとは、植物由来の天然香料・精油や合成香料を、他の化合物で希釈した製品を指します。それに対し、植物の花や葉、種子などから抽出した天然の素材だけを使ったものはエッセンシャルオイル(精油)です。

素材が100%天然由来かどうかが両者の決定的な違いとなります。

薬機法においては、アロマオイル・エッセンシャルオイル(精油)の違いはそこまで重要ではありません。しかし、どちらを販売するにしても薬機法は守っていく必要があります。

アロマオイル(精油)の効能効果の範囲

アロマオイル(精油)における効能効果の範囲は、アロマオイルが化粧品として認可されているか雑貨として扱われるかで大きく異なります。

それぞれの効能効果の範囲は以下の通りです。

アロマオイル(精油)が化粧品の場合

2021年7月現在の薬機法における化粧品とは、人の身体を清潔にし、美化し、魅力を増し、容貌を変え、又は皮膚若しくは毛髪を健やかに保つために、身体に塗擦、散布その他これらに類似する方法で使用されることが目的とされており、人体に対する作用が緩和なものとされています。

よって、皮膚や毛髪を健やかに保つために身体にアロマオイル使用する場合は「化粧品」として、容器に以下の内容を記載することが必要です。

  • 製造販売業者の名前と住所
  • 商品の名称
  • 製造番号または製造記号
  • 厚生労働大臣の指定する成分を含有する化粧品であれば、その成分の名称
  • 厚生労働大臣の指定する化粧品であれば、その化粧品の使用期限

また、化粧品としての範疇を超える効能効果に言及した広告は禁止されています。例を挙げると「アロマで肌の疲れを回復」「エッセンシャルオイルが肌の血行を促進」などの表現などは薬機法違反とみなされる可能性が高いです。

アロマオイルが(精油)雑貨の場合

そもそもアロマオイル(精油)は香りを楽しむことを目的とされており、雑貨として扱われることが大半です。医薬品や化粧品ではないことから、薬機法の業許可や法規制は受けません。

しかし、化粧品や医薬品あるいは医薬部外品としての効果効能をうたった広告の出稿は禁止されています。

医薬品の領域である「~の症状が緩和する」「鼻炎に効く」などの表現はもちろん、「肌を健やかに保つ」といった化粧品の表現を用いることもできません。

輸入時や販売時の取り扱い

アロマオイルや他のアロマ製品に関しては香りを楽しむために用いるのであれば、「雑品」として自由に輸入・販売が可能です。

しかし、化粧品と同様に肌や髪に直接使用する場合、または医薬品・医薬部外品の原料として使用する場合などは薬機法の対象となるため、アロマを使った化粧品を輸入し販売する場合は「製造販売業許可」が必要です。

また、輸入後、包装・表示・保管などを行う場合は「製造業許可」も必要となります。どちらの許可も所轄の都道府県薬務主管課を通じて申請・取得しましょう。

アロマを使用した化粧品を輸入する場合は、薬剤師といった責任者の常時配置や事務所設備の規定など、商品の安全管理のため様々なことが求められます。

アロマの表現と薬機法( 薬事法 )

アロマオイル(精油)を売り出す際、広告で特に注意するべき表現について解説していきます。

「アロマテラピー」について

アロマテラピーのテラピーは「therapy」、つまり「療法」という意味があります。

もし、アロマテラピーという言葉を使って広告を出稿すると、医薬品として承認を受けていないにも関わらず効能効果があるかのように誤解を生む広告を提示したとして、薬機法に違反するおそれがあります。

以前、東京都福祉保健局は、「アロマテラピー」を使った表現を雑貨や化粧品としてのアロマオイルに用いることは薬機法違反だという見解を示していました。

「マッサージ」には要注意

アロマを扱うサロンでは、アロママッサージやリンパマッサージといった言葉が使われているケースがあります。実はこの「マッサージ」を使う際は注意が必要です。

なぜなら、「マッサージ」を使う場合は、あん摩マッサージ指圧師・はり師・灸師などに関する法律(あはき法)で定められた資格を取る必要があり、アロマセラピストの資格のみでは、「マッサージ」という言葉は使えないからです。

つまり、定められた資格を持っていない方が「マッサージ」という言葉を使うと法律違反となります。よく間違われることのある表現のため、注意しましょう。

「リラックス」は効能効果?

アロマオイル(精油)の広告やオンラインショップを見ると、「リラックス」という言葉が散見されます。

実は「リラックス」も注意するべきワードです。薬機法ガイドラインである「家電品の表示に関連する『薬事法等』についての解説」に非医療機器の広告表現における注意点が記載されています。

内容を簡単に説明すると、体内に何かの成分を取り込んで「リラックス」を標榜することは不可ということです。

ただ、「リラックスできる雰囲気をつくる」という人体に関係ない表現はOKという例外があるため、「リラックス」という用語自体がNGではないことを覚えておきましょう。

まとめ

本記事では、アロマ(アロマオイル・精油)と薬機法の関係について解説してきました。アロマオイル自体は雑貨として扱われるため、薬機法の対象ではありません。

しかし、雑貨であるアロマオイルが医薬品のような効能効果をうたうことは禁止されています。そのため、広告で扱う言葉には十分注意しましょう。

また、アロマオイルは化粧品を作るときの原料としても使用できます。しかし、その場合でも化粧品の効能効果を超える表現は薬機法違反です。

アロマオイルを使った化粧品を輸入・販売する際は、薬機法を守る他にも都道府県の薬務課からの許可はもちろん、制約も多くなるため、より一層薬機法に注意を向けることが大切となります。

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