薬機法(薬事法)を理解する上で必要なことの1つが「事例」の把握。薬機法は指導事例は公開されることが基本ないため、知る機会は非常に限られます。
そこで活用したいのが、東京都保健医療局が開催している『医薬品等広告講習会』。私は毎年、質疑応答を聞きたいがために参加しています。
回答数はそこまで多くなかったのですが、私がメモしていた限りの内容をジャンルごとにまとめました。ぜひ、日々の業務の参考にしてください。量が多いので、「CTRL+F」(Windows)などで検索すると便利です。
医薬部外品(薬用化粧品)・化粧品
[box class=”box22″]化粧品の効能効果の中に「日やけを防ぐ」「日やけによるシミ・ソバカスを防ぐ」とありますが、これは日焼け止めのように「紫外線を防ぐことによる」効果に限られるでしょうか?或いは、紫外線を受けたあとのケアを含めて表示しても問題ないでしょうか?[/box]
化粧品では物理的に紫外線を防ぐことにより日焼けを防ぐなど標榜を行うことは可能。
一方で紫外線を受けた後のはケアを化粧品で標ぼうすることはNG。仮に医薬品などで承認を受けた場合は可能になる。
[box class=”box22″]シャンプーで「保湿成分でダメージを補修して強い髪に導く」という表記はNGでしょうか?該当成分について、実際は髪を補修する機能があるのですが、配合目的は保湿成分となっているものです。また、仮にNGである場合、「保湿成分で乾燥ダメージを補修し~」であれば可能でしょうか。[/box]
「保湿成分でダメージを補修して強い髪に導く」は髪質改善になるのでNG。「乾燥ダメージを補修」も回復的表現でNG。補修は物理的効果である必要がある。
関連質問:ヘアケア「髪を補修という表現は問題ない認識ですが髪を補強はNG?」
→髪質改善となりNG
[box class=”box22″]講義「医薬品等適正広告基準について」スフイド資料のP64において「(化粧品の場合) 0ミントの香りでリフレッシュl !」とあり、香りでリフレッシュの表現が可能であると提示されているが、香りでリフレッシュすることを「香りで気分をかえる」あるいは、「香りで気分一新」と表現したり「香りでくつろぐ」や「香りでリラックス」と表現したりすることも可能と考えてよいか?[/box]
一律には不可とはしないがリラックスを過度に強調することで精神作用を強調し化粧品の作用を誤解させる懸念がある
[box class=”box22″]ハンドメイド系の即売会で石鹸や香水の販売は難しいと聞いたことがありますが、それは石鹸や香水が美容雑貨ではなく化粧品に該当してしまうからでしょうか?[/box]
人の皮膚を清浄にする、人に芳香を与えるのは化粧品に該当
製造販売業等の許可が必要なので、許可なしで販売は薬機法上問題がある
かなり昔に書いた記事ですが、薬機法 ( 薬事法 )をクリアするには 雑貨 として 手作り石けん を売るも参考にしてください。
[kanren id=”107″]
いわゆる健康食品
[box class=”box22″]サプリメントの広告において「錠剤」「○錠」と表記するのはNGでしょうか。[/box]
食品であることを明確にすれば不可ではない
[box class=”box22″]サプリメント等の内容に関する配布物について、一般消費者向けではなく、診療施設や販売代理店向けであれば、具体的な機能性や効能効果を標榜しても問題ないのか。[/box]
診療施設や販売代理店向けであってもNG
[box class=”box22″]【健康食品と雑貨】医師や学者、管理栄養士が商品を推奨するのは医薬品等ではないので可能か?[/box]
健康食品や雑貨の広告において医師等が推奨することのみを以て直ちに薬機法違反とはならないが、推奨の内容に医薬品的効能効果を含めることはできない
※化粧品・医薬品ではそもそも医師等の国家資格保有者が推薦を行うこと自体がNGなので注意が必要です(よく質問を頂く内容)
[box class=”box22″]健康食品の広告で「元気が出る」「元気になる」といった表現は、前後に用いる言葉に留意すれば、医薬品的な効能効果には該当しない表現でしょうか。[/box]
広告全体で病的状態の改善、疲労回復にならなければ不可ではない
(追記)
これは少し意外だったのですが、媒体審査では「元気が出る=疲労回復」とされてNGになるケースを見かけます。
雑貨・薬事該当性など
[box class=”box22″]EMSの効果で「体幹を鍛える」は標榜可能でしょうか?[/box]
トレーニングによる効果であることを明記すれば不可ではない
[box class=”box22″]広告該当性について質問です。toCではなく、toB向け商材の場合、薬機法や健康増進法等に抵触する表現で宣伝していることが多いと思いますが、一般消費者向けでなければ広告に該当しないのでしょうか。[/box]
広告の該当性の3要件にある「一般人」の意味は「広告主以外」を指すので、BtoBであったとしてもダメ
関連質問:医療従事者の使用を想定する医療機器の場合、医療従事者向けのフライヤーなどは広告に該当しないのか?
→該当する
※この質問は過去の講習会でも出ていて、同じ回答がされています
[box class=”box22″]殺菌による菌の除去を目的とする場合は医薬品か医薬部外品に該当するとありましたが、対象が人ではなく、モノ(たとえば、まな板など)でも医薬品か医薬部外品に該当しますか?[/box]
該当する
その他
・業界団体のガイドラインについて
→各業界団体にお問い合わせください
・動物用の医薬品、医療機器、食品について
→動物薬事を主管する部署にお問い合わせください
※農林水産省が管轄です
・機能性表示食品について
→消費者庁へお問い合わせください
資料・テキスト入手先
東京都福祉保健局の下記ページより入手が可能です。
まとめ:事例を正しく把握することが理解度を高める最短ステップ
以前の記事(令和3年度 医薬品等広告講習会(東京都福祉保健局)のQ&Aまとめ)でも書いたのですが、薬機法の事例は基本的に公開されることがないため、行政の方から直接話を聞ける機会はとても貴重です。
私が業務の中で常に意識していることは、各種ルール・ガイドラインの理解はもちろんですが、やはり事例からの推測。
例えば、「過去に○○がダメだった事例がある」場合、①なぜダメだったのか?、②他にどのようなケースが考えられるか?など、1つもしくは複数の事例から一般化(抽象化)することができるようになると、薬事業務の可能性が一気に広がります。
もちろん、最終的な判断は都道府県の薬事行政なため、どうしても不安な方は薬務課に相談することをおすすめします。
この記事が薬機法の判断の一助になれば幸いです。















コメント
コメント一覧 (3件)
0zjm39
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