理学療法士がライターになるには?未経験から資格・臨床経験を活かす始め方

理学療法士が未経験から資格・臨床経験を活かしてライターになり、在宅ワークや副業で収入アップを目指す方法を紹介する画像
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「理学療法士の経験を活かして、在宅でできる副業を始められないだろうか」そう考えて、ライターというシゴトが気になっている方もいると思います。

結論からいうと、理学療法士は未経験からでもライターを目指せます。むしろ、患者さんへの説明、医療情報の確認、多職種とのコミュニケーションなど、臨床で当たり前にやってきたことの中には、ライターのシゴトにつながる経験が少なくありません。

ただし、「理学療法士の資格があります」と伝えるだけで継続的に案件を得られるわけではありません。大事なのは、臨床経験をそのまま並べるのではなく、「その経験を使って、依頼者や読み手にどんな価値を届けられるのか」まで変換することです。

この記事では、理学療法士が書けるテーマ、必要なスキル、制作見本の創り方、案件の探し方、その先の単価アップやシゴトの広げ方まで解説します。

この記事の要点
  • 理学療法士は、臨床経験や医療知識を活かして未経験からライターを目指せます。ただし、資格そのものよりも「専門知識を読み手に分かる形へ変換できること」が価値になります。
  • 案件獲得で大切なのは、「理学療法士です」と経歴を伝えることではありません。依頼者が求めるゴールを理解し、自分の経験を使って何に貢献できるのかまで提案する必要があります。
  • はじめの一歩は、勉強を続けることではなく制作見本を1本創ることです。得意な臨床領域を決め、記事を書き、ポートフォリオにして実際の案件へ応募してみましょう。

理学療法士は未経験からライターになれる

理学療法士は、ライター未経験からでも十分に目指せます。なぜなら、ライターに必要なのは「きれいな文章を書けること」だけではないからです。

特に医療やヘルスケア分野では、専門的な情報を理解し、根拠を確認しながら、一般の人にも伝わるように噛み砕く力が求められます。これは、理学療法士として働いてきた人なら、まったく未知のシゴトではないはずです。患者さんに「この運動をしてください」とだけ伝えても、なかなか実践してもらえないことがありますよね。

なぜ必要なのか。どこに気をつけるのか。どんな変化を目指すのか。相手の理解度を見ながら、専門用語を言い換えて説明するはずです。ライティングでも似ています。専門知識をそのまま書くのではなく、「この読み手には何を、どこまで、どう伝えれば理解できるか」を考えます。

文章の技術はあとから学べます。まず知っておきたいのは、自分が臨床で積んできた経験の中に、すでにライターの土台になるものがあるということです。

理学療法士の資格だけで案件が取れるわけではない

理学療法士の資格だけでなく、臨床経験を記事の価値や依頼する理由に変えて伝える重要性を示した図

一方で、「医療資格があるから有利だろう」と考えすぎるのも注意が必要です。依頼者が探しているのは、資格を持っている人ではなく、必要なコンテンツを創り、目的の達成に貢献してくれる人だからです。

たとえば提案文に、「理学療法士として5年間勤務しています。整形外科領域を経験してきました」とだけ書いてあっても、依頼者からすると「それで、今回の記事にどう活かせるのだろう?」が分かりません。

一方、「整形外科領域で患者さんへの運動指導を担当してきた経験を活かし、専門用語を一般の方にも理解しやすい表現へ置き換えて執筆します」まで伝えれば、依頼する意味が見えやすくなります。

経歴を伝えるだけなのか。経歴が生み出す価値まで伝えるのか。同じ「理学療法士5年」でも、ここで大きな差が出ます。

理学療法士の副業・在宅ワークについては、「理学療法士ができる在宅ワーク7選|資格を活かした新しい働き方 」「理学療法士におすすめの副業7選|資格・経験を活かして収入を増やす方法」もご参考にしてください。

理学療法士ライターはどんなライティングのシゴトに関われる?

理学療法士が関われるライティングのシゴトは、Web記事だけではありません。医療・健康の専門知識と、一般の人にも分かるように伝える力を活かせば、SEO記事をはじめ、整体院やヘルスケアサービスの広告、健康器具の商品紹介、LP、SNSなど、さまざまなコンテンツに関われます。

ここは、これからライターを目指す方にぜひ知っておいてほしいところです。「ライターになる=検索記事をたくさん書く」だけではありません。ライティングとは、依頼者が伝えたいことと、読み手が知りたいことの間に入り、伝わるコトバへ変換するシゴトでもあります。

たとえば、理学療法士の経験は次のように展開できます。

活かせる経験・専門性関われるシゴトの例
整形外科・運動器領域腰痛・膝・肩などのSEO記事、整体院のコンテンツ、運動関連サービスの紹介
リハビリ・身体機能の知識健康器具・運動器具の商品紹介、記事広告、ランディングページ
訪問リハビリ・高齢者支援介護サービスの記事、パンフレット、Webサイト、家族向けコンテンツ
スポーツ領域トレーニング施設・スポーツ関連商品の記事、LP、SNS
患者さんへの説明経験一般向け医療記事、院内資料、サービス紹介、FAQ制作
新人教育・実習指導採用コンテンツ、理学療法士向け記事、教育コンテンツ
転職・キャリア経験採用メディア、求人広告、インタビュー記事
専門性+コトバの力広告コピー、ランディングページ、SNS、メール・LINEなどの販促コンテンツ

もちろん、すべてを最初からできる必要はありません。未経験なら、まずは専門知識を活かしやすい記事制作から始めるのも一つの方法です。

「整体院のサービスを、どんなコトバで伝えれば魅力が伝わるか」
「健康器具の特徴を、使う人の悩みに合わせてどう説明するか」
「専門的なサービスの広告を、一般の人にも理解できる内容へどう変えるか」

といったシゴトもあります。自分を「記事を書く人」だけに限定しないことが、その後のシゴトの広がりにつながります。

理学療法士ライターのシゴトについては、「理学療法士ライターのシゴトとは?資格・臨床経験を活かせる案件と始め方」もご参考にしてください。

広告ライティングでも理学療法士の経験を活かせる

理学療法士の専門性は、広告ライティングでも活かせます。たとえば整体院の広告を考えてみましょう。

整体院側が伝えたいのは、

「こんな施術をしています」
「こんな資格があります」
「この機器を導入しています」

といった情報かもしれません。ですが、読み手が知りたいことは必ずしも同じではありません。

「自分の悩みに合っているのか」
「どんな人が利用しているのか」
「他の整体院と何が違うのか」
「自分でも理解できる説明なのか」

といったことが気になっている可能性があります。ここで必要になるのが、専門知識をただ書く力ではなく、「依頼者が伝えたい専門性を、読み手が理解し、判断できるコトバへ変える力」です。

これは、患者さんに説明するときにも近い部分があります。専門職として正しいことを知っていても、難しい専門用語を並べるだけでは相手には伝わりませんよね。広告でも同じです。健康器具の商品紹介であれば、商品の機能を羅列するだけではなく、

「どんな人が、どんな場面で使う商品なのか」
「利用者は何に困っているのか」
「数ある商品の中で、この商品ならではの特徴は何なのか」

まで整理して、コトバへ変える必要があります。理学療法士として身体や運動について学び、人の悩みに向き合ってきた経験は、こうした場面でも活かせる可能性があります。ただし、医療・健康領域の広告では、自由に表現できるわけではありません。

商品やサービスによって、薬機法や景品表示法など、広告表現について確認すべきルールが異なります。「専門家だから、この表現も大丈夫だろう」と自己判断するのではなく、案件ごとに必要なルールを調べ、根拠と表現の両方を確認する姿勢が必要です。

理学療法士の臨床経験がライターの強みになる4つの理由

理学療法士の臨床経験がライターの強みになる4つの理由「専門情報を噛み砕く・相手に合わせて伝える・根拠を確認する・リアルな疑問を想像する」を示した図

理学療法士の強みは、医学知識を知っていることだけではありません。臨床の中で身につけてきた「相手を見る力」に、ライターとして活かせる部分があります。

専門情報を噛み砕いて説明してきた

患者さんへの説明では、専門用語を並べても伝わりません。「股関節外転筋を鍛えましょう」では伝わらない相手に、身体の場所を示したり、日常動作に置き換えたりしながら説明した経験があると思います。

これはWeb記事でも同じです。専門家には当たり前のことを、専門知識のない読み手が理解できる表現に変える。医療ライターとして大きく活かせる力です。

相手によって伝え方を変えてきた

同じ説明でも、患者さん本人と家族では伝え方が変わります。年齢、理解度、不安、生活背景によっても違いますよね。ライティングでも、「誰が読むのか」が変わればコトバは変わります。

医療従事者向けの記事と一般向けの記事で、同じ書き方はできません。日頃から相手を見ながら伝え方を調整してきた経験は、そのまま読み手理解につながります。

根拠を確認する習慣を活かせる

医療分野の記事では、「なんとなくそう思う」では書けない場面が多くあります。理学療法士として文献やガイドラインを確認した経験があれば、その習慣はリサーチでも役立ちます。

ただし、臨床経験があるからといって、自分の経験だけを根拠に書いてよいわけではありません。体験と一般化できる情報を分け、必要な情報源を確認して執筆する姿勢が必要です。

読み手が抱えるリアルな疑問を想像しやすい

検索画面の向こうにいる人が、何に困っているのか。ここを想像できるライターは強いです。たとえば「膝が痛い」という検索ひとつでも、本当に知りたいのは原因だけとは限りません。

「病院へ行ったほうがいいのか」
「運動していいのか」
「シゴトを休むべきなのか」
「このまま悪化するのか」

さまざまな不安が隠れています。

実際に人の悩みに向き合ってきた経験があるからこそ、表面的なキーワードだけでは見えにくい疑問にも気づきやすくなります。

中道麻智子

FUNADE講師 中道麻智子の考え方
理学療法士の資格は、間違いなく強みの一つです。でも、「理学療法士です」で止まってしまうと、同じ資格を持つ人との差はなかなか生まれません。

考えたいのは、その資格を取るまで、そして臨床で働く中で何を経験してきたのかです。整形外科を5年経験した。高齢者への説明が得意だった。訪問リハビリで家族と何度も話してきた。趣味でSNSを続けている。

一つひとつでは普通に見えても、掛け合わせると、その人にしかない専門性になります。新しい強みをゼロから探す前に、すでに持っている経験をシゴトの価値へ変えられないか。まずそこから考えてみてください。

理学療法士がライターになるために必要なスキル

理学療法士としての専門性があっても、それだけでライターのシゴトができるわけではありません。

そして、身につけるべきなのは「SEO記事を書く技術」だけでもありません。記事、広告、LP、SNS。制作物が変わっても、根っこにあるのは、「誰に、何を、どう伝えれば届くのか」を考える力です。

そのうえで、Web記事ならSEO、広告なら読み手の悩みや商品の強みを整理する力など、制作物ごとに必要な知識を重ねていきます。

つまり、「〇〇ライティングをたくさん覚える」よりも、「相手を理解し、必要な情報を引き出し、伝わるコトバへ変える」という土台を身につけることが、その後のシゴトを広げるうえで大切です。

Webで読みやすい文章を書く力

臨床記録とWeb記事は、目的が違います。専門職同士なら伝わる文章でも、一般の読み手には難しいことがあります。

Webでは特に、

  • 結論が早く分かる
  • 一文が長すぎない
  • 見出しだけでも内容を追える
  • 専門用語に説明がある
  • 読み手が次に何をすればいいか分かる

といった書き方が必要です。文章を文学的に美しくすることより、「相手に伝わるか」を優先しましょう。

リサーチ力

医療記事では、正確性を確認するためのリサーチが欠かせません。検索結果の上位記事だけを見て書くのではなく、テーマに応じて公的機関、学術情報、専門団体など一次情報に近い資料を確認します。

そして、資料に書いてある内容と、自分の臨床経験から感じていることを混同しないことも大切です。専門家だからこそ、「自分は知っている」という感覚だけで進めないようにします。

読み手を理解する力

いい記事を創るには、「何を書くか」の前に「誰に書くか」を考える必要があります。

たとえば同じ腰痛の記事でも、

  • デスクワークをしている30代
  • 育児中の人
  • 高齢者
  • スポーツをしている学生

では、知りたい内容も使うコトバも変わります。正しい情報を並べるだけではなく、読み手が何に悩み、どうなりたいのかまで考えてコトバへ変えることが重要です。

SEOや広告など、制作物に応じた知識

ライターとして活動するなら、何を制作するかによって必要な知識は変わります。Web記事なら、検索する人が何を知りたいのかを考えるSEOの基礎。

広告なら、商品・サービスを使う人の悩みや欲求、依頼者が持つ強みを整理して、伝わる順番やコトバを考える力。SNSなら、媒体の特徴や、投稿を読む場面まで考える必要があります。

すべてを最初から勉強する必要はありません。まずは自分が挑戦したい制作物に必要な知識を学び、実際に創ってみる。その後、シゴトの幅に合わせて学ぶ領域を広げていくとよいでしょう。

提案する力

案件獲得では、文章力と同じくらい提案力が重要です。

よくあるのが、

「理学療法士として〇年勤務しました」
「納期を守ります」
「丁寧に執筆します」

で終わる提案です。

もちろん必要な情報ではありますが、依頼者からすると「あなたに頼む理由」がまだ見えません。「自分の経験を使って、この案件で何に貢献できるのか」ここまで伝えられると、提案は大きく変わります。

理学療法士が未経験からライターになる7ステップ

理学療法士が未経験からライターになる7ステップ「経験の棚卸し・基礎学習・テーマ決定・見本作成・ポートフォリオ作成・案件応募・改善」を示した図

ライターになるために、何かの資格をすべて取り終えてから動く必要はありません。

学習と実践を行き来しながら進めるほうが、自分に足りないものも見えてきます。

ステップ1|これまでの臨床経験を棚卸しする

最初にやるのは、ライティングの勉強ではなく、自分の経験を整理することです。勤務年数だけではありません。

たとえば、

  • どの診療科・領域を経験したか
  • どんな患者さんと関わったか
  • どんな説明をすることが多かったか
  • 新人教育や実習指導をしたか
  • 訪問・介護・地域分野の経験があるか
  • 転職や異動を経験したか
  • 趣味や個人活動はあるか

まで書き出します。ここで「こんなの大した経験じゃない」と自分で消さないことです。価値があるかどうかは、あとから組み合わせを考えればいいんです。

ステップ2|ライティングや関連ルールの基礎を学ぶ

次に、ライティング、薬機法やあはき法など必要な基礎を学びます。ただし、何か月もインプットだけを続けないようにしましょう。

スポーツと同じで、知識だけ増やしても書けるようにはなりません。ある程度分かったら、実際に1本書いてみます。

ステップ3|最初に書くテーマを1つ決める

棚卸しした経験の中から、もっとも話しやすい領域を1つ決めます。

判断基準は、「資格上書けるか」ではなく「自分の具体的な経験と根拠を使って説明できるか」です。

たとえば、

「回復期病院で脳血管領域を担当してきた」
「訪問リハビリで高齢者や家族と多く関わってきた」
「整形外科で患者さんへのセルフケア指導を多く担当した」

などです。ここが最初の専門性になります。

ステップ4|制作見本を1〜3本創る

案件経験がなければ、自分で制作見本を創ります。ここで「実績がないから応募できない」と止まる必要はありません。

たとえば整形外科経験を活かすなら、「デスクワークで腰に負担を感じる人が見直したい日常習慣」のような想定記事を創れます。

大事なのは、専門知識をたくさん書くことではありません。想定読者を決め、検索意図を考え、根拠を確認し、読み手に伝わる形へ整理することです。

ステップ5|ポートフォリオを創る

制作見本ができたら、依頼者が確認できる状態へまとめます。

ポートフォリオには、最低限、

  • 自己紹介
  • 理学療法士としての経験
  • 得意領域
  • 制作見本
  • 対応できる業務
  • 連絡方法

が分かれば十分です。

ここでも「理学療法士歴〇年」を並べるだけではなく、「整形外科領域の経験を活かし、一般の方にも分かりやすい医療・健康記事を制作できます」など、何を任せられる人なのかが伝わる表現を考えます。

ステップ6|実際の案件へ応募する

準備だけで終わらず、案件へ応募します。

はじめは、クラウドソーシング、ライター募集、医療・介護系メディアの募集など、応募できる場所を複数見てみるとよいでしょう。

その際、すべて同じ提案文を送るのはおすすめしません。

募集文を読み、

「この依頼者は何に困っているのか」
「なぜ資格保有者を探しているのか」
「自分のどの経験が役立つのか」

を考えてから提案します。

ステップ7|フィードバックを次の案件へ反映する

1件受注したら終わりではありません。修正依頼、編集者からのコメント、記事公開後の反応などは、次のシゴトを良くする材料です。

「修正が多かった=向いていない」ではなく、「どこに認識のズレがあったのか」を確認します。この繰り返しで、書く力だけでなく、依頼者が求めていることを読み取る力も伸びていきます。

理学療法士ライターはどこで案件を探せる?

案件の探し方は、大きく分けると「募集されている案件に応募する方法」と「自分からシゴトを創りにいく方法」があります。

未経験の段階では、まず募集案件への応募から始めても問題ありません。ただ、その先まで考えるなら、待つだけにしないことも大切です。

クラウドソーシングや求人から応募する

もっとも始めやすい方法です。「医療」「健康」「リハビリ」「介護」「理学療法士」など、自分の専門領域に関係する案件を探します。ただし、報酬だけを見て応募するより、「どんな実績につながる案件か」も確認しましょう。

はじめの数件では、

「専門分野の公開実績になる」
「編集者からフィードバックを受けられる」
「継続案件になる可能性がある」

といった経験価値も判断材料になります。

医療・介護系メディアへ直接応募する

理学療法士の知識と相性がよいメディアを探し、ライター募集がないか確認する方法もあります。募集ページがあれば、媒体の記事を読んだうえで応募しましょう。

「医療記事を書きたいです」ではなく、「現在〇〇領域の記事が多いため、自分の△△の臨床経験を活かして、こういった記事で貢献できます」と媒体に合わせて提案できると、経歴を並べるだけの応募とは違いが出ます。

SNSや人とのつながりからシゴトにつなげる

ライターのシゴトは、求人サイトに出ているものだけではありません。医療事業者、制作会社、編集者、Webマーケティング会社など、人とのつながりから相談が生まれることもあります。

だからといって、急に営業DMを大量に送る必要はありません。まずは、「理学療法士としてこんな経験があり、今はこういうテーマで記事制作をしている」と、何ができる人なのかを周囲に知ってもらうところからでも十分です。

中道麻智子

FUNADE講師 中道麻智子の考え方
案件へ応募するとき、つい「理学療法士として○年働きました」「○○病院で勤務しています」と書きたくなります。

もちろん経歴は大切です。でも、依頼者が知りたいのは、その先です。
その経験があることで、自分たちの記事がどう変わるのか。どんな読者へ、どんな価値を届けてくれるのか。

資格は「持っているもの」。シゴトになるのは、それを誰かの役に立つ形へ変えられたときです。

だから提案するときは、「私は何者か」だけではなく、「私に依頼すると何が変わるのか」までコトバにしてみてください。

「理学療法士」という資格を案件獲得につなげる方法

資格を強みにするには、「資格+何か」の掛け合わせを考えてみてください。理学療法士だけで探せば、同じ資格を持つ人はたくさんいます。

でも、

「理学療法士×訪問リハビリ×家族支援」
「理学療法士×スポーツ」
「理学療法士×採用・教育」
「理学療法士×介護」
「理学療法士×SNS」
「理学療法士×趣味や創作活動」

と重ねていくと、自分ならではのポジションが見えやすくなります。

FUNADE | B&Hライター養成講座の受講生にも、理学療法士としての経験だけでなく、もともと続けていた小説の創作活動を自分の強みとしてシゴトを獲得した事例があります。

本人はもともと、小説はシゴトとは別物だと考えていました。ところが、「物語を創る力」を別のシゴトに活かせないかと考えたことで、自分の強みの見え方が変わりました。その後、小説に関係する依頼などにも広がり、1件30万円を超える依頼につながっています。

ここで見てほしいのは金額そのものではありません。「理学療法士なら医療記事だけ」と決めなかったことです。自分では当たり前だと思っている経験でも、別のスキルと結びつけることで、依頼者にとって必要な価値へ変わることがあります。

中道麻智子

FUNADE講師 中道麻智子の考え方
FUNADEでは、「資格があればシゴトが取れる」とは考えていません。
かといって、理学療法士として積んできた経験を横に置いて、ゼロから別人としてライターになる必要もないと思っています。

大事なのは、持っている経験を「相手に必要とされる形」へ変えることです。理学療法士という専門性があり、読み手を理解し、伝わるコトバへ変えられる。そして依頼者が何を目指しているのかを考えて提案し、実際に動く。

専門性×書く力×相手を理解する力×提案力×実践
この掛け合わせがあって、経験がシゴトとしての価値になっていきます。

理学療法士ライターが単価を上げるには「書く範囲」だけを増やさない

理学療法士ライターが単価を上げるには、記事を書く範囲だけでなく企画・記事改善・内容確認・SNSや資料作成まで提案できる範囲を広げることが重要だと示した図

単価を上げたいとき、「もっと難しい記事を書けるようになろう」と考える方は多いです。もちろん専門性を深めることは大切です。ただ、記事を書く作業だけで単価アップを目指すと、限界が来ることがあります。依頼者が本当に欲しいのは「3,000文字の記事」でしょうか。

そうではなく、

「サイトから問い合わせを増やしたい」
「専門的なサービスを分かりやすく伝えたい」
「患者さんや利用者さんの不安を減らしたい」
「採用につなげたい」

など、その先に目的があるはずです。ここが見えるようになると、提案できる範囲も変わります。

たとえば記事執筆だけでなく、

  • 記事テーマの企画
  • 専門家への取材
  • 既存記事の改善
  • 医療従事者目線での内容確認
  • SNS投稿への展開
  • 患者さん向け資料の文章整理
  • 採用コンテンツの制作

など、コトバに関わるさまざまなシゴトへ広げられる可能性があります。「私は何文字書けます」から、「この課題なら、こういうコンテンツがあるとよいのではないでしょうか」へ。

この変化が、作業者から提案できるライターへ進む一つの分岐点です。

中道麻智子

FUNADE講師 中道麻智子の考え方
ライターを始めると、どうしても「もっと速く書こう」「もっとたくさん記事を書こう」と考えがちです。

でも、記事を書くこと自体が依頼者のゴールでしょうか。
病院なら患者さんに来院してほしいかもしれない。介護事業者なら採用に困っているかもしれない。医療サービスなら、難しい特徴が利用者へ伝わっていないかもしれません。

そう考えると、記事以外にもできることが見えてきます。
理学療法士として相手を理解する力と、コトバで届ける力。その両方を使って、依頼者が本当に必要としているシゴトまで考えられる人をFUNADEでは目指したいと考えています。

AI時代でも理学療法士がライターを目指す意味はある?

AIが文章を書けるようになった今、「これからライターを始めても遅いのでは?」と不安になる方もいると思います。確かに、「情報を集めて、それらしい文章へまとめるだけ」のシゴトは、これまでと同じ価値では考えにくくなっています。

だからこそ、理学療法士が持つ実体験や専門性を、どう使うかが大切です。AIを使うか、使わないかという話だけではありません。

AIに何を渡すのか。どの情報を採用するのか。読み手が本当に困っていることは何か。依頼者自身も気づいていない強みは何か。そして、どのコトバなら相手に伝わるのか。

こうした「書く前」の部分に、人が関わる価値があります。理学療法士として患者さんや家族に接してきた経験は、単なる文章生成とは違う材料になります。これからライターを目指すなら、「AIより速く文章を書く人」を目指す必要はありません。

AIも使いながら、自分だから拾える情報、自分だからできるヒアリング、自分だから気づける読み手の感情を、コンテンツへ反映できる人を目指してみてください。

AI時代のライターの考え方については、「書かないライターのシゴトは増えていく。それでもあなたは書きますか?」もご参考にしてください。

理学療法士ライターは副業からでも始められる

いきなり理学療法士を辞めてライター一本にする必要はありません。むしろ、はじめは副業で小さく始め、自分に合うか確かめる方法もあります。

臨床を続けていること自体が、専門性の維持につながる場合もあります。ただ、本業との両立では「空いた時間にできるだけやろう」とすると、納期直前に苦しくなりやすいです。

たとえば、

「平日は火・木の21〜23時」
「土曜午前は執筆時間」
「週1本まで受注する」

など、先にライター活動へ使える時間を決めておきましょう。

そして、本業の就業規則、副業に関するルール、守秘義務などは事前に確認してください。特に臨床で知った患者さん個人の情報や、勤務先内部の情報を記事の材料として扱わないことは大前提です。臨床経験を活かすことと、実際の患者さんの情報を書くことは別です。

はじめの制作見本は何を書けばいい?

ここまで読んで、「分かったけれど、結局何を書けばいい?」と思った方もいるかもしれません。

最初の制作見本は、次の3つが重なるテーマを選んでみてください。

  1. 自分が経験してきた領域
  2. 読み手の悩みを具体的に想像できる領域
  3. 根拠を確認して安全に書ける領域

たとえば訪問リハビリの経験が長い方なら、「親の退院後、家での生活を考えるとき家族が確認したいこと」のようなテーマが考えられます。

整形外科経験が長いなら、「デスクワークが多い人が日常生活で見直したい身体の使い方」などでもよいでしょう。制作見本の目的は、「医学知識をどれだけ持っているか」を見せることではありません。依頼者に、「この人なら、専門的なテーマを読み手に合わせて記事へまとめられそうだ」と思ってもらうことです。

まず1本、完成させてみてください。完璧なポートフォリオを創ってから動くのではなく、1本創る。見てもらう。応募する。フィードバックを受ける。そして直す。

この繰り返しの中で、ライターとしての力は育っていきます。

【事例】理学療法士10年からセールスライターへ。1件30万円を超える案件を受注

大好きな創作活動を活かし、1件30万円を超えるライティング案件を受注できるようになった受講生事例

B&Hライター養成講座を受講した田中めぐみさんは、理学療法士として10年間働いた後、セールスライターとして独立しました。

記事だけでなく、ランディングページやチラシ制作にも挑戦

めぐみさんが取り組んだのは、医療記事だけではありません。

未経験だったランディングページやチラシなどの広告制作も学び、実際の広告を分析したり、制作見本を創って添削を受けたりしながら、ライティングの幅を広げていきました。

その後、独立して約3か月で1件30万円を超える案件を受注しています。

案件獲得につながった背景には、ライティングを学ぶだけでなく、人と会い、相手に合わせて提案する行動もありました。

理学療法士以外の経験も、強みに変わった

さらに、めぐみさんは趣味で続けていた小説の創作活動も、自分の強みとして活かしています。

もともとは「小説は趣味で、シゴトとは別」と考えていましたが、物語を創る力とセールスライティングを掛け合わせたことで、小説のリライトなどの依頼にもつながるようになりました。

この事例から分かるのは、「理学療法士からライターになる=医療記事を書く」と限定する必要はないということです。

理学療法士としての専門性に、広告ライティングや提案力、さらに自分の趣味や経験を掛け合わせることで、記事以外のシゴトにも広げられる可能性があります。

大切なのは、「何の記事を書けるか」だけではなく、「これまでの経験を、コトバを使って誰の役に立てられるか」と考えることです。

めぐみさんの事例については、「理学療法士から独立し、コトバツカイへ!趣味の「小説」を武器に30万円の案件を獲得できた理由【B&Hライター養成講座 受講生インタビュー】」もご参考にしてください。

【事例】理学療法士からライターへ。さらにランディングページ制作へシゴトを広げ、月収50〜60万円に

数こなしで月30万円だったSEOライターが、時間に余裕を持ちながら月50万円を達成した受講生インタビュー

B&Hライター養成講座を受講したRさんは、もともと理学療法士として医療現場で働いていました。

出産を機に退職した後、フリーランスの医療系ライターへ転身。SEO記事の執筆やディレクションを行い、多い月には約50記事を制作・編集して、月40万円ほどになることもありました。

ただ、その分、毎日納品に追われる状態に。「記事数を増やして収入を上げる働き方には限界がある」と感じるようになったといいます。

SEO記事だけでなく、1本10万円のLP制作へ

そこでRさんが新たに学んだのが、LP(ランディングページ)などの広告ライティングです。

制作見本を創るだけでなく、商品や読み手について調べた内容をまとめたコンセプトシートも一緒に提案したところ、そのリサーチ力を評価され、広告制作会社とのシゴトにつながりました。

その後は1本10万円単位のLP案件や、月額40万円近い依頼も受注。月収は50〜60万円ほどで推移し、以前より時間にも余裕を持てるようになったそうです。

理学療法士の専門性を、記事だけに限定しなくていい

Rさんの事例から分かるのは、理学療法士の専門性を活かす方法は、医療系の記事を書くことだけではないということです。

Rさん自身も「薬機法管理士」の資格を取っただけではLP案件を獲得できず、広告のリサーチや制作、提案を実践することでシゴトにつなげていきました。

理学療法士として持っている医療・健康の知識に、広告ライティングやリサーチ、提案力を掛け合わせれば、記事だけでなくLPや広告などへシゴトを広げられる可能性があります。

「理学療法士だから医療記事を書く」と決めるのではなく、自分の専門性をコトバでどう活かせるかまで考えてみることが、シゴトの選択肢を広げる一歩になります。

Rさんの事例については、「【B&Hライター養成講座 受講生インタビュー】月50記事書く疲弊SEOライターが、時間に余裕を持ちながら月収60万円のセールスライターへ転身できた理由」もご参考にしてください。

【事例】理学療法士×副業ライターで月15万円。記事から広告制作へシゴトを広げたおのせさん

おのせさんは、理学療法士として働きながら、副業でWebライター・セールスライターとして活動しています。

もともとはクラウドソーシングを中心に案件を受けていましたが、文字単価0.5円ほどのシゴトも多く、使える時間をほとんど使っても月数万円ほど。「このまま続けても先が見えない」と感じていたそうです。

記事だけでなく、LPやLステップの原稿制作へ

その後、セールスライティングを学び、シゴトの幅を広げていきました。

現在は記事制作に加えて、

  • LP(ランディングページ)
  • Lステップの原稿
  • セールス用動画の制作

などにも関わっています。

収入面でも変化があり、副業収入は月15万円を達成。記事も文字単価ではなく記事単価で受けるシゴトが中心になり、広告制作も制作物単位で契約するようになりました。

理学療法士の専門性と提案力を掛け合わせた

身につけたのは、セールスライティングだけではありません。

案件についてリサーチし、「依頼者のためにもっとできることはないか」と考えて提案するようになったことで、継続依頼にもつながっています。現在の依頼はほとんどが継続で、依頼者側から単価を上げてもらったこともあるそうです。

また、理学療法士としての専門性を活かし、整体院や接骨院など健康分野の広告制作にも強みを持っています。この事例から分かるのは、理学療法士ライターのシゴトを「医療記事を書くこと」だけに限定する必要はないということです。

専門知識に、広告ライティングやリサーチ、提案する力を掛け合わせれば、LPや販促コンテンツなどへシゴトを広げられる可能性があります。

大切なのは、文字数を増やして収入を上げることだけではありません。「自分の専門性を使って、依頼者の課題にどう貢献できるか」と考えることが、シゴトの幅を広げるきっかけになります。

おのせさんの事例については、YouTube動画の「月数万円しか稼げなかったWebライターが、複業収入15万円を達成できた理由【B&Hライター養成講座受講生実績】」もご参考にしてください。

理学療法士ライターについてよくある質問

理学療法士は未経験からライターになれますか?

はい。理学療法士でも未経験からライターを目指せます。文章の書き方やSEOなど、新しく学ぶことはありますが、臨床で培った専門知識、情報を確認する習慣、患者さんに分かりやすく説明する経験はライティングにも活かせます。

ただし、資格を持っているだけで案件を獲得できるわけではありません。まずは得意な臨床領域を1つ決め、制作見本を創り、実際の案件へ応募するところから始めましょう。

理学療法士がライターになると、どんな記事を書けますか?

リハビリ、運動、介護、高齢者向け情報、スポーツ、医療職の転職・キャリアなど、理学療法士の経験を活かせるテーマは複数あります。

さらに、訪問経験、新人教育、転職、管理職経験、趣味などを掛け合わせることで、書ける領域は広がります。「理学療法士だからリハビリだけ」と限定せず、自分が具体例を交えて説明できるテーマを棚卸ししてみてください。

理学療法士の資格は案件獲得に有利ですか?

医療・健康分野では、専門知識を持っていることが強みになる場合があります。ただし、「資格があります」という事実だけでは、依頼者にとってのメリットは十分に伝わりません。

「整形外科での経験を活かし、専門情報を一般向けに噛み砕ける」など、資格や経験を使って何に貢献できるのかまで伝えましょう。資格はゴールではなく、価値を創るための材料の一つです。

理学療法士が医療ライターになるには何を勉強すればいいですか?

ライティング、薬機法やあはき法などの関連ルール、リサーチ、SEO、読み手理解、提案の基礎を学ぶとよいでしょう。また、扱うテーマや媒体に応じて、関連する法令・ガイドラインなどを確認する姿勢も必要です。

ただ、勉強だけを続ける必要はありません。基本を学んだら制作見本を書き、実際にフィードバックを受けることで、自分に足りないスキルが具体的に見えてきます。

未経験の場合、どうやってライターの実績を創ればいいですか?

案件を受注する前でも、自分で制作見本を創れます。得意なテーマを決め、想定読者、検索意図、根拠となる情報源を設定して1本の記事を完成させましょう。

それをポートフォリオへ掲載すれば、応募時に「文章を書けます」と言うだけではなく、実物を見てもらえます。最初から多く創る必要はありません。まず質を意識して1〜3本用意してみてください。

理学療法士ライターは副業から始められますか?

副業から始めることも可能です。はじめから独立を目指す必要はなく、本業を続けながら週に数時間をライター活動へ充てる方法もあります。

ただし、納期があるため、使える時間を事前に決めて受注量を調整することが大切です。勤務先の副業ルールや守秘義務なども必ず確認したうえで活動しましょう。

理学療法士ライターが単価を上げるには何が必要ですか?

専門知識を深めるだけではなく、依頼者の目的を理解し、記事の外まで提案できる力を伸ばすことがポイントです。

たとえば「記事を書きます」だけではなく、「この読者向けなら、このテーマの記事も必要ではないか」「記事内容をSNSにも展開できる」と提案できれば、関われる範囲が広がります。文字数ではなく、依頼者の課題にどう貢献できるかを考えていきましょう。

AI時代でも理学療法士がライターを目指す意味はありますか?

あります。ただし、「正しい情報を分かりやすく文章にするだけ」ではなく、より深い読み手理解やヒアリング、専門経験の活用が必要になります。

AIは執筆や整理の補助として活用できます。一方で、臨床経験から得た視点、依頼者へのヒアリング、読み手が抱えるリアルな不安など、文章を書く前の情報を集めて価値へ変える部分は、ライターが担える領域です。

まとめ|理学療法士の経験を、シゴトへ変えていこう

理学療法士からライターを目指すことは、これまでのキャリアを捨ててゼロから別の職種へ進むことではありません。

臨床で学んだ専門知識。患者さんに説明してきた経験。相手の反応を見ながら伝え方を変えてきた経験。情報を確認し、考え、提案してきた経験。すでに持っているものはたくさんあります。

ただ、それを持っているだけではシゴトになりません。「私は何を経験してきたのか」から、もう一歩進んで、「その経験を使って、誰のどんな困りごとを解決できるのか」まで考えてみてください。

知識を増やすだけでなく、実践しながら必要な力を身につけていきましょう!

理学療法士経験を「知識」で終わらせず、シゴトとして必要とされる価値へ変えたい方へ

2018年から8年以上運営するFUNADE B&Hライター養成講座を紹介する画像

理学療法士としての経験を書き出してみても、「これが本当に強みになるのか分からない」「制作見本は創れそうだけれど、その先の案件獲得までイメージできない」と感じることもあると思います。

ライターのシゴトは、文章の書き方だけを学べば完成するものではありません。専門性をどう見つけ、読み手にどう伝え、依頼者へどう提案し、実際のシゴトへつなげていくのか。

もっと体系的に学びながら実践したい方は、FUNADEの関連コンテンツやB&Hライター養成講座の案内も参考にしてみてください。まずは自分の経験が、どんなシゴトへ変わる可能性があるのかを知るところから始めてみましょう。

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