「新しいビジネスを始めたいけれど、自分には何のスキルもない。でもチャレンジはしてみたいんだ」
そんな悩みを抱えている方は、少なくないのではないでしょうか。今回の記事では、マーケティング歴15年以上の江良公宏が、スキルも実績もゼロの状態からビジネスを作り出すための本質的な視点をお話ししてくれました。
そのヒントは、一人の17歳の高校生の実話にありました。
「スキルなし」の状態で、ビジネスを作る方法は2つある
この時に作れるビジネスには2種類あります。
- 自分のスキルをもとに、戦える市場を探す
- 全く新しい方法でビジネスを作る方法
まず、全社の「自分のスキルをもとに、戦える市場を探す」方法について解説します。
スキルや実績がない状態でビジネスを始めようとするとき、多くの人は「自分に何ができるか」から考えはじめます。
しかし江良は、このアプローチには落とし穴があると指摘します。
「自分ができることを軸にしてしまうと、プロダクトアウトになりがちです。本当は、市場が求めているものから逆算する『マーケットイン』の思考で考えた方が良い。」
プロダクトアウトとは、作り手の都合や得意なことを起点に商品・サービスを考えること。
反対にマーケットインとは、顧客や市場が何を必要としているかを先に把握し、そこから逆算してサービスを設計することです。
「自分軸」から始めること自体が悪いわけではありませんが、それだけでは市場との接点が生まれにくく、売れるビジネスにつながりにくいと江良は言います。
では、本当に「何もない」状態からスタートするとしたら、どうすればいいのか。その答えとして紹介してくれたのが、ある海外ので実話でした。
17歳の高校生が1ヶ月で数千万円を稼いだ話
舞台はシンガポール。まだ電子書籍も今ほど普及していなかった時代のことです。
「ジョー・クマ―」という17歳のただの高校生です。彼が取った行動は、ただ一つ。
「世界の大富豪30人ほどにメールを送った」
その内容は、こんなシンプルな質問でした。
「あなたがもし今、一文無しになったとしたら、何をしますか?」
驚くことに、そのメールには意外なほど多くの返信が届きました。世界で成功を収めた大富豪たちが、「私だったらまずこうする」という具体的なアクションを語ってくれたのです。
ジョー・クマ―くんはその回答を一つのコンテンツにまとめ、「お金持ちが一文無しになったら今からすること」というタイトルで販売しました。
結果、何も経歴もなかった高校生がわずか1ヶ月で、数千万円分を売り、富を成し遂げました。
彼自身に特別なスキルはありません。経歴も肩書きも関係ありません。やったことは、「他人の経験をお金に変える」だけで生み出すものにも大きな違いが生まれます。
「他人の経験」を売るという視点
このエピソードが示しているのは、「自分の経験がなくても、他人の経験を価値として届けることができる」という可能性です。
江良さんはこれを、さまざまなビジネスに応用できると言います。
「インタビューメディアを立ち上げて、うまくいっている人にひたすらインタビューをしていく。自分で何かを教えられなくても、それだけで非常に価値のあるメディアが作れます。」
インタビュアー、編集者、キュレーターとしての役割を担うことで、自分自身のスキルや実績がゼロであっても、市場に価値を届けることは十分に可能なのです。
「箔」を戦略的に積み上げていく
ただし、江良はこうも付け加えます。
「将来的には、自分が何者であるかという経歴に、最終的に『箔』をつけていく必要はあります。何をするにしても、自分が最終的にいつまでにどうなりたいのかを決めた上で、今のビジネスを選ぶことが理想に近づく方法です。」
つまり、インタビューメディアを作って実績を積むこと自体は、次のステップへの「箔」になるということ。重要なのは、やみくもに動くのではなく、「将来こうなりたいから、今この実績が必要」という逆算の発想です。
広報担当の福重も、自身の経験を重ねてこう話していました。
「私がライターを始めた時は、登録販売者の経験があるから薬機法ライターをやろう、という自分軸からのスタートでした。でも本来は、市場から逆算していくイメージの方がいいんですね。」
江良はうなずきながらこう続けました。
「薬機法ライターを例にすると、必ずしも資格を取らなくていいですが、『こういう経験があった方が仕事が取りやすい』『こういう成果物を提示できた方が良い』ということは逆算できますよね。ギャクサンしたうえで、お客さんが何を求めているのかを常に考える思考、このマーケットインの考えが売らなくても売れるための秘訣です。」
もし江良が「スキルなし」の状態だったら?
最後に福重が「もし今、知識もスキルも人脈も何もない状態だったら何から始めますか?」と問いかけると、江良はこう答えました。
「自分だったら、AIの個人開発をしますね。
アイデア次第でいくらでも稼げる手段があります。
すでに世の中にはたくさんのアプリが出ていますが、大手と戦わないよう、より小さくてニッチな領域を攻める。強い不満を抱えている人が確実にいて、それを解決するアプリを作れれば、それだけで十分に収益化できます。」
スキルがなければ「他人の経験を編集する」。
AIを使えるなら「ニッチな課題を解決するプロダクトを作る」。
大切なのは、自分軸で立ち止まるのではなく、市場の視点から動き続けることです。
「売れる」ビジネスは、市場から逆算して作る
今回のエピソードを通じて見えてくるのは、一つのシンプルな原則です。
「自分に何ができるか」ではなく、「市場が何を求めているか」から考える。
スキルがなくても、経験がなくても、他人の経験を借りて編集し、届けることはできます。そしてその過程で積み上がった実績が、やがて自分の「箔」になっていく。
自分軸とマーケットインの視点を組み合わせながら、戦略的に実績を積んでいく。
それが、長期的に稼ぎ続ける事業主への近道です。
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