「薬機法や医療広告ガイドラインはAIに任せてOK」
「薬機法チェッカーを使えば、広告規制も大丈夫」
そんな声を、最近よく耳にするようになりました。
それ自体、とても自然な流れだと思いますし、実際にAIやツールの進化はめざましいものがあります。
弊社でも3年ほど前から、AIツールや薬機法チェッカーの開発に取り組んできました。
ですが、開発したツールのほとんどは一般公開していません……。
ツールをチラ見せした関係者の方には、「これ、販売しないんですか?」とお声がけいただくことも何度もあります。(……が、一般化は単純に私のキャパの都合です。すみません…!)
ここまで聞くと、「じゃあもうAIとツールで解決じゃない?」と思われるかもしれません。
でも実際には、AIがどれだけ進化しても、弊社への相談は多数いただいており、むしろ最近は、「基本ルールは分かるけど、結局判断に迷います」といった声が増えているようにさえ感じています。
「基本ルールは分かるけど、実務で迷う」
実際、先日もこんなお声をいただきました。これはもう、毎回と言っていいほどいただくご相談です。
「医療広告ガイドラインも薬機法も、基本は分かります。でも、実務で使おうとするとやっぱり迷ってしまいます」
この感覚、実務の現場にいる方ほど強く持たれているように思います。
ルール自体は分かる。けれど、それを自社のサービスや広告にどう落とし込むのか?
この最後の一歩が、AIでも埋まらずにご相談いただくことが増えています。
たとえば、「産業医」という表現。弊社のAIに尋ねると、すぐに以下の回答が返ってきます。
文面としてはとても分かりやすいですよね。ただ、多くの方がふと、こんな疑問を感じるのです。
「これ、このまま使っていいの?」
「これで本当に合っている?」
「この先どう表現すれば、成果につながる広告になる?」
こういった迷いこそが、弊社にご相談いただく理由なのだと感じています。
薬機法、医療法をAIに読み込ませたらOKか?
では、薬機法や医療法の条文やガイドラインをAIに読み込ませれば、それで完結するのか?
結論から言うと、“ある段階までは”任せられます。けれど、本質的な判断には、人の力が必要です。
AIは、文面化されているルールに対しては、とても優秀です。ですが、実務で迷うのは「書いてあることは分かった。で、どうする?」という声なのです。
これはスポーツでいえば……
▶サッカーのルールブックを読んでルールを理解したと思うこと(知識)
▶実際にフィールドで動いて勝てる選手になること(実務)
くらいの違いがあります。
薬機法や医療広告も、実務で求められるのは、「知っている」ではなくて「動けること」「自社としての判断ができること」と言えます。
では、どうすれば“動ける”ようになるのか?
この「動ける/判断できる」をお伝えする方法のひとつとして、私たちは今、動画講座を作っています。
言葉だけでは伝えきれない実務での温度感や行間
判断の裏にある考え方、背景や理由
実務でのOK/NGの考え方
広告規制を踏まえた判断軸そのものを、動画でなら伝えられる。そして、御社や関係者の皆さんのチーム全体に“共通の理解”を届けることができると考えています。


もちろん、AIやツールの力を否定するつもりはありません。
むしろ、それらがあるからこそ、私たちが“本当に伝えるべきこと”が見えてきた気がしています。
「江良さん、なぜ今動画講座なのですか?」
そういえば先日、こう聞かれました。
「ツールまで開発しているのに、なぜ今動画講座なんですか?」
たしかに、そう思われるのももっともだと思います。
でも弊社としては、AIやツールにも取り組んだからこそ、動画講座に取り組んでいます。
理由はシンプルで……
「知っている」だけではなく
「実務で成果を出せる」
「クライアント様のクライアント様まで勝てる力を届けたい」
と本気で思っているからです。
ここまで読んでくださったあなたが、もし同じように「確かに、今のままじゃ不安かも」と感じてくださっていたら、おそらくAI時代の次の一歩を踏み出せる方なのだと思います。
私たちの取り組みが、その一歩の後押しになれたら光栄です。